01.JavaScript コーディング規約
このドキュメントでは、ECMAScript 2015 (ES6) 以降のモダンなJavaScriptを記述する際の、コーディングスタイルと規約について定めます。本規約は、主にブラウザ環境での実行を想定しています。
Note
"共通原則との関係" 本規約は、01.共通コーディング原則 をJavaScript言語に特化・具体化したものです。必ず共通原則にも目を通してください。
1. 基本方針 (Guiding Principles)
- 本プロジェクトのJavaScriptコードは、世界的に広く採用されているAirbnb JavaScript Style Guideに準拠することを基本とします。
- これは、モダンなJavaScriptのベストプラクティスを網羅した、非常に包括的で信頼性の高いスタイルガイドです。
2. レイアウトと書式設定 (Layout and Formatting)
手作業でのスタイル遵守は非効率であり、レビューのノイズとなります。本プロジェクトでは、ツールによって規約の遵守を強制します。各ツールの設定は、リポジトリのルートに配置された
.eslintrc.js ファイル(リンター設定)、.prettierrc.json
ファイル(フォーマッター設定)、および package.json
ファイル(依存関係・スクリプト管理)で一元管理します。また、エディタレベルでの基本的な設定は
.editorconfig ファイルで統一します。
- リンター:
ESLint- 役割:
コードの品質をチェックし、潜在的なバグやスタイル違反を検出します。Airbnbの規約セット (
eslint-config-airbnb-base) をベースとして使用することを推奨します。
- 役割:
コードの品質をチェックし、潜在的なバグやスタイル違反を検出します。Airbnbの規約セット (
- フォーマッター:
Prettier- 役割: コードの見た目(インデント、スペース、改行など)を、議論の余地なく統一します。
- 運用:
ESLintと連携させ、フォーマットに関するルールはPrettierに一任します。
!!! success "CI/CDによる自動チェック" - GitHub
Actionsのワークフローにeslint .およびprettier --check .を組み込むことで、コード品質とフォーマットが規約に違反しているコードのマージを自動的にブロックします。-
VSCode拡張機能を導入し、ファイル保存時に自動でフォーマットとリント修正が適用されるよう設定することを必須とします。
3. 命名規則 (Naming Conventions)
PascalCase: クラス名 (class UserService { ... })camelCase: 変数名、関数名、プロパティ名、メソッド名 (const userName = ...,function getUser() {})- ファイル名:
kebab-case.js(例:user-service.js) を推奨します。
4. コメント (Comments)
- JSDocコメントの不使用:
- 本プロジェクトでは、「仕様は
Docs/フォルダに集約する」という原則に基づき、JSDoc形式のようなAPIドキュメント自動生成のためのコメントは原則として使用しません。
- 本プロジェクトでは、「仕様は
- 通常のコメント (
//または/* ... */):- コードが「何をしているか」よりも「なぜそうしているのか」という設計意図や背景を説明するために使用します。
-
機能IDとの連携:
- 機能の実装には、対応する機能IDをコメントとして明記します。
// API-USER-3-1: 全てのユーザーリストを取得する const fetchAllUsers = async () => { // ... };
5. 言語機能の利用方針 (Language Feature Usage)
5.1. 変数宣言
varは禁止:varが持つ関数スコープや巻き上げといった問題のある挙動を避けるため、使用を禁止します。constを基本とする: 再代入しない変数は、必ずconstで宣言します。これにより、意図しない値の変更を防ぎ、コードの予測可能性を高めます。letは限定的に使用: 再代入が必要な変数(ループカウンターなど)にのみ、letを使用します。
5.2. 関数とモジュール
- アロー関数の推奨:
functionキーワードよりも、簡潔でthisの挙動が直感的なアロー関数 (=>) の使用を推奨します。 - ESM構文の徹底:
CommonJSの
require/module.exportsは使用せず、必ずESM(ECMAScript Modules)のimport/export構文を使用します。
5.3. その他
- テンプレートリテラル:
文字列の結合や変数展開には、
+演算子ではなく、可読性の高いテンプレートリテラル (`...`) を使用します。 -
分割代入: オブジェクトや配列から値を取り出す際は、分割代入を積極的に利用してコードを簡潔にします。
// 良い例 const { name, age } = user; const [first, second] = anArray; // 悪い例 // const name = user.name; // const age = user.age;
6. エラー処理と例外 (Error Handling and Exceptions)
- エラーハンドリングは
try...catchブロックを用いて行います。 - Promiseを直接扱う場合は、
.catch()メソッドでエラーを捕捉します。 throwする際は、組み込みのErrorオブジェクト(またはその派生クラス)を使用します。
async function fetchUser(userId) {
try {
const response = await fetch(`/api/users/${userId}`);
if (!response.ok) {
throw new Error(`HTTP error! status: ${response.status}`);
}
return await response.json();
} catch (error) {
console.error('Fetch operation failed:', error);
throw error; // エラーを再スローして呼び出し元に伝える
}
}
7. 非同期処理 (async/await)
- 基本方針:
非同期処理は、Promiseチェーン (
.then()) よりも、同期的コードに近い形で記述できるasync/awaitの使用を強く推奨します。 Promise.allの活用: 互いに依存しない複数の非同期処理を並行して実行する場合は、Promise.allやPromise.allSettledを利用して効率化します。
// 逐次実行(非効率)
// const user = await fetchUser(1);
// const articles = await fetchArticles(1);
// 並行実行(効率的)
const [user, articles] = await Promise.all([fetchUser(1), fetchArticles(1)]);
8. パフォーマンスに関する考慮事項 (Performance Considerations)
- (内容は今後拡充予定)
9. その他 (Miscellaneous)
- イミュータビリティ (Immutability):
Object.freeze()やイミュータブルなライブラリ(Immer.jsなど)の利用を検討し、意図しない副作用を防ぎます。
- コメントアウトされたコードの禁止:
- 不要になったコードは、コメントアウトして残さずに削除してください。コードの履歴はGitのバージョン管理システムで追跡します。