04. リリースノートの作成
このドキュメントは、エンドユーザー向けに、製品のアップデート内容を伝える「リリースノート」の作成プロセスとガイドラインを定めます。
1. リリースノートの目的と対象読者
- 目的:
- 今回のバージョンアップで「ユーザーの体験がどのように良くなるか」という価値を、分かりやすく伝えることを最優先とします。
- 新機能の認知度を高め、ユーザーに利用を促します。
- 対象読者:
- エンドユーザー、顧客、プロダクトマネージャーなど、必ずしも技術的な背景を持たない人々。
- 公開場所:
- GitHub Releases, 公式ブログ, 製品内の「新着情報」画面など、ユーザーの目に触れやすい場所。
CHANGELOGとの違い
リリースノートは、開発者向けの技術的な03_変更履歴とは、目的と対象読者が明確に異なります。CHANGELOGが「事実の網羅的な記録」であるのに対し、リリースノートは「価値の選択的な伝達」です。
2. リリースノート作成の半自動化プロセス
リリースノートの作成は、手作業による手間を最小限にしつつ、品質を確保するため、以下の半自動化プロセスで行います。
2.1 自動生成の流れ
- トリガー:
vX.Y.Z形式のGitタグがリモートリポジトリにプッシュされると、CI/CDパイプライン(GitHub Actionsなど)が起動します。
- ドラフトの自動作成:
- CI/CDは、03_変更履歴の管理.mdのプロセスで更新された
CHANGELOG.mdを読み込みます。 - 最新バージョンのセクション(
### Features,### Bug Fixesなど)の内容を抽出し、GitHub Releasesに新しいリリースのドラフト(下書き)を作成します。このとき、本文には抽出したCHANGELOGの内容が貼り付けられます。
- CI/CDは、03_変更履歴の管理.mdのプロセスで更新された
- 手動での編集と公開:
- リリース担当者は、自動生成されたリリースのドラフトを開き、以下のガイドラインに従って内容を編集・洗練させます。
- 全ての編集が完了したら、「公開」ボタンを押し、正式なリリースノートとして公開します。
3. 良いリリースノートを書くためのガイドライン
自動生成された下書きは、あくまで「素材」です。以下の点を意識して、ユーザーにとって価値のある情報へと昇華させてください。
- 魅力的なタイトルと概要:
- バージョンの羅列だけでなく、「〇〇機能が追加されました!」のように、最も伝えたいことをタイトルや冒頭の要約に含めます。
- ユーザー中心の言葉を使う:
- 技術的なコミットメッセージを、ユーザーの利益を説明する言葉に「翻訳」します。
- 悪い例:
feat(auth): add multi-factor authentication - 良い例:
🚀 新機能: お客様のアカウントをさらに安全にする、多要素認証(MFA)に対応しました!
- カテゴリ分け:
- 「新機能」「改善」「バグ修正」のように、変更点を分かりやすく分類します。絵文字を使うと、視覚的に楽しくなります。
- 視覚的な補助を活用する:
- UIに関する変更点には、スクリーンショットやGIF動画を積極的に添付します。百聞は一見に如かずです。
- 専門用語を避ける:
- どうしても技術用語を使う必要がある場合は、簡単な説明を加えます。
- 感謝を伝える:
- バグを報告してくれたユーザーや、コントリビューターへの感謝を記載すると、コミュニティとの良好な関係を築けます。
リリースノートの編集例
自動生成されたドラフト (CHANGELOGより):
### Features
- feat(settings): add notification settings functionality
- feat(ui): implement dark mode toggle
### Bug Fixes
- fix(api): correct validation for article posting
人間が編集した最終的なリリースノート:
## ✨ バージョン 1.1.0 がリリースされました! ✨
今回のアップデートでは、待望のダークモードと、より柔軟な通知設定機能を追加しました!
### 🚀 新機能 (New Features)
- **ダークモードに対応しました!** 目の疲れを軽減し、集中力を高めるダークモードを、ナビゲーションメニューからいつでも切り替えられます。

- **通知設定がより細かくできるようになりました。** アカウント設定画面から、メール通知の種類ごとにオン・オフを切り替えられます。
### 🐛 改善とバグ修正 (Improvements & Bug Fixes)
- 特定の状況で記事を投稿した際に、エラーが発生する問題を修正しました。